アンケート調査編(5)奨学金制度を利用する人って、どのくらいいるの
進学の際、奨学金を利用しようと考えている人はいませんか?
今回は、大学、短期大学、大学校、専門学校に進学した先輩たちに、
進学にあたって奨学金を利用したかどうか、アンケート調査をしてみました。
【調査時期:2018年6月/対象:20代男女100人/ウェブ上のアンケート調査】
●進学した20代の4割弱が奨学金を利用
今回の調査では、進学の際に奨学金を利用した人はおよそ5人中2人という結果になりました。
なお、下宿先など自宅以外から通学した人と、自宅から通学した人で比較してみると、
自宅外通学者の40.0%が奨学金を利用しているのに対して、
自宅からの通学者の利用率は37.5%となっており、
進学関連の出費が多い自宅外通学者の方が、奨学金の利用率がやや高いことがわかります。
●国公立と私立、それぞれの利用率に違いはある?
<国公立と私立では奨学金利用者の比率が違う>
次に国公立の学校に進学した人と私立の学校に進学した人とで、奨学金利用率を比べてみたところ、
国公立進学者は半数を超える人が奨学金を利用しているのに対して、
私立進学者の奨学金利用者は約3割という結果になりました。
国公立進学者の奨学金利用率が高い理由として、私立に比べて授業料が約半分の国公立の学校を進学先として選んだ人は、経済的な理由で修学が難しい環境にいる可能性が挙げられます。さらに国公立大学の授業料が、この30年の間に約15倍に値上げされたことも影響しているのかもしれません。
●みんなは、どんな奨学金を利用しているの?
では、奨学金を利用した人は、どんな種類の奨学金を利用しているのでしょうか?
奨学金を利用した人のうち、5割弱が貸付型奨学金で利子があるタイプのものを利用していました。
二番目に多かったのは同じく貸付型奨学金で利子がないタイプのもので、約3割を占めています。
さらに、貸付型奨学金の利子があるものとないものとを併用している人も2割弱いました。
返済義務のない給付型奨学金を利用できたのは全体の1割にも満たないため、給付型奨学金を利用できる人は非常に少ないことがわかります。