マネー&ライフ編(4)奨学金&特待生制度を賢く利用しよう
経済的な理由で進学できるかどうか心配…という人は、各種奨学金制度や学校の特待生制度が利用できるかどうか調べてみましょう。まずはそれぞれの特徴や条件などを確認して、利用の際のポイントや注意点をご紹介します。
●「給付奨学金」と「貸付奨学金」の違いを理解しよう
経済的に進学が困難な人をサポートする奨学金制度には、「給付奨学金」と「貸付奨学金」のふたつの種類があります。
給付奨学金は、文字通り返済の必要がない奨学金が給付されるもので、給付を受けるための条件があります。たとえば、日本学生支援機構の給付奨学金の場合、住民税非課税世帯の人または生活保護受給世帯の人、社会的養護を必要とする人という条件を設けています。
もう一方の貸付型奨学金は、進学・在学時に必要なお金を借りるもので、就職後に返済することが条件となっています。貸付奨学金には、利息のつかないものと利息のつくものがあり、返済金額が変わってくるので注意が必要です。どちらも卒業後の返済が義務付けられている奨学金なので、返済可能な範囲で利用することが肝心です。
なお、奨学金の申込み時期には、進学前年度に在学中の学校(または卒業校)を通じて申し込む「予約採用」と、進学後に進学先の学校を通じて申し込む「在学採用」があります。進学前に奨学金制度の利用を決めている場合には、早めに学校に相談しましょう。
●学校独自の奨学金制度や特待制度を狙うのも手
昨今、多くの学校が学校独自の奨学金制度や特待制度を設けています。
入学試験の成績優秀者に対する学費の免除や減免を行う「成績優秀者奨学金」や、高校時代の部活動などで優秀な成績を挙げた人を対象に学費の免除や減免を行う「スポーツ特待制度」などのほか、学校によっては、卒業生の子弟や兄弟姉妹を対象とするものや、遠隔地からの入学者を対象に入学金や授業料や寮費の一部や全額が補助されるケースもあります。
まずは、希望の学校にどのような制度があるか、確認してみてください。
●地域限定奨学金やそのほか各種団体の奨学金も探してみよう
また、市町村によっては地域在住の学生に向けた奨学金制度を実施しているところがあります。
岡山県の場合、倉敷市、笠岡市、里庄町で給付奨学金制度を実施しています(平成30年4月現在)。
貸付奨学金制度は多くの市で実施しており、市内就業などを条件に返済免除や半額免除などになっている市町村もあります。
ただし、市町村の奨学金制度は地域によっては他の奨学金との併給が不可になっているところもあるので、申請する際には自分が条件にあてはまるかどうかを必ず確認してください。
また、地元の公立大学に入学する場合には、地元在住の学生の方が地元外の学生よりも学費が安くなる優遇制度もあるので、地元進学の場合はよりお得に進学することが可能です。
ほかにも、指定学校への進学を条件にした民間の奨学金制度や、芸術に関する分野を専攻する人に向けての奨学金制度、保護者が病気や障害あるいは亡くなってしまったことに関して利用可能な奨学金、さらには新聞配達の仕事をすることを条件に奨学金が得られる新聞奨学金制度などもあります。
参考資料)
岡山県の奨学金・貸付金・給付金
http://www.pref.okayama.jp/site/16/513750.html
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