マネー&ライフ編(12) 受験当日におすすめのお弁当のポイントとは? 普段から実践しておくと安心!
受験シーズン本番を前に、当日はどのようなお弁当を用意すれば良いか悩む保護者は多いと思います。栄養、腹持ち、傷みにくさ、普段食べている好みのおかずなどを考慮すると、メニューを考えるのは難しいですが、頑張って勉強している受験生のためにできる限りのサポートをしたいですよね。
そこで今回は、受験当日のお弁当についてポイントを紹介します。
●受験当日に持たせるお弁当。そのポイントは?
受験生がこれまでの努力を存分に発揮するために、保護者ができるサポートの一つが「お弁当の用意」です。お弁当の内容は、午後の試験に影響するといっても過言ではないからこそ、ポイントを押さえて準備したいですよね。お弁当の内容を決める際に念頭に置いておきたいのは、大きく以下の2つです。
1. 午後も集中力を持続できるメニューであること
2. 食後に眠気に襲われないよう食材・量に配慮をすること
この2点を踏まえて、具体的にどのような食材やメニューを選べばいいかを続いて説明します。
●具体的に工夫したいこと
お弁当を用意する際には、次の点を押さえておくといいでしょう。
・消化の良い食材を選ぶ
受験生は、ただでさえストレスや疲労を抱えています。お弁当を食べて胃もたれなどしてしまうと、午後の集中力が落ちかねないので、消化の良い食材を選ぶようにしましょう。「勝つ」と縁起担ぎとして知られる「カツ」などの油ものは、胃もたれの可能性があるため、量に注意するか避けた方が良いかもしれません。
具体的には、脳のエネルギー源となる白米やパンなどの炭水化物のほか、ビタミン豊富な野菜や果物、脂身の少ない肉類、栄養価の高い玉子などを組み合わせるのがおすすめです。
・高GI値の食材に気を付ける
食材選びの際には、高GI値にも留意します。「GI」とは、食後の血糖値の上昇スピードを表す値のこと。GI値の高い食材を摂取すると、血糖値が急上昇し、眠気が発生しやすいといわれています。
高GI値の食材は、ご飯やパン、ジャガイモ、果物、砂糖などで、一般的にエネルギーになりやすい炭水化物やデンプン、糖質などに多いことが分かります。これらは多量に摂取すると眠気の原因となりうる一方で、受験に不可欠なエネルギー源となる栄養素でもあるため、バランスよく取り入れることが大切です。
・小分けして食べられる工夫をする
受験当日のお弁当は、量にも工夫が必要です。一度にたくさん食べるのではなく、休憩時間につまみながら食べたいという受験生もいるため、ご本人と相談しながら、“ひとくちおにぎり”など小分けメニューを用意してもいいでしょう。お弁当を小分けにして食べると、血糖値の急な上昇を防げるため、眠気防止にもつながります。
また、受験本番は寒い時期が多いため体温維持や、試験により脳がエネルギーを大量に使用します。果物や個包装のチョコレートなどを入れておくと、万が一お弁当が足りなかった場合に手軽なエネルギー補給が可能です。
・食材の傷みを防ぐ
お弁当で何よりも避けたいのは、食材の傷みなどにより体調に悪影響を与えてしまうこと。そのため、調理や詰め方で、食材の傷みを防ぐ工夫も必要です。
例えば、肉や魚は中心部までしっかり加熱します。卵焼きやゆで卵も半熟ではなく、完全に固まるまでしっかり火を通しましょう。そのまま食べられるハムやかまぼこなども、できるだけ加熱調理を心掛けることが大切です。
また、調理後は食材を完全に冷やしてから詰めるのもポイント。おかずの汁気はよく切り、仕切りや盛りつけカップを活用して、細菌が他の食材に移るのを防ぎます。生野菜や果物は、よく洗って、水気を切ってから詰めたり、容器を別にしたりするとより安全です。
そのほか、食材を扱う際は素手ではなく、ポリ手袋やラップを使いましょう。また梅干しやしょうが、カレー粉、酢など、お弁当の傷みを抑制するといわれる食材を活用するのもおすすめです。
●応援している気持ちを伝えるのも◎
受験当日、受験生の気持ちは張りつめています。緊張感漂う中、昼食時間だけでもホッとひと息つけるよう、お弁当にメッセージを添えて、応援している気持ちを伝えるのも良いでしょう。受験生の精神状態によっては逆効果になる場合もあるので、あくまでもさりげなく応援するのがおすすめです。
まとめ
受験当日のお弁当は、体調などに合わせて柔軟に対応できるように数パターンの献立を想定しておくと安心です。普段から学校や塾へお弁当を持参している受験生なら、本番をイメージして食べるタイミングや量を調整し、自分に合ったメニューやペースを事前に確かめておくと良いでしょう。
お弁当を用意するときに最も大切なのは、受験生への配慮です。会話を通してメニューを選び、世界に一つだけの素敵なお弁当を目指してくださいね。