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進学ことはじめ

進学準備編(5)今さら聞けない、入試方式の基礎知識(大学校・専門学校編)

2018/06/20
進学準備編(5)今さら聞けない、入試方式の基礎知識(大学校・専門学校編)

将来の仕事に直結したカリキュラムが用意されている大学校や専門学校は、それぞれの学びに必要な基礎学力や意欲を把握するため、入試方式もバラエティに富んでいます。ここでは、大学校、専門学校の入試方法についてご紹介します。


●学校によって多様な大学校の入試


大学校の種類

大学校とは、学校教育法第1条に規定される、一般的な学校とは異なる教育訓練施設等の総称で、いくつかのタイプの学校に分かれます。防衛大学校のように国が管轄し入学することによって国家公務員になる大学校、職業能力開発大学校のように厚生労働省など省庁所轄の省庁大学校、さらに各種の私立の大学校などがあります。このように管轄も異なるため、大学校の入試方式はそれぞれ大学校のタイプによって違いがあります。


防衛大学校の入試方式

防衛大学校の入試は他のタイプの大学校と異なり、採用試験と呼ばれています。高校からの推薦を受けた上で学力試験、口述試験、身体検査を受ける「推薦採用試験」、自薦の上で1次の学力試験に加えて適応能力や問題解決能力、基礎体力の試験の他、口述試験及び身体検査を受ける「総合選抜採用試験」、1次の学力試験と2次の口述試験及び身体検査を行う「一般採用試験」の3つの方式があります。


「総合選抜採用試験」は、中学卒業後から出願するまでの間に、何らかの活動に積極的に取り組んでいたことを、客観的に証明することができる証明書や資料を提出することが必須です。さらに合格した場合には、防衛大学校への入校を確約できる者であることが出願条件です。「一般採用試験」にはそうした出願条件はなく、他大学と併願で受験する学生も多くなっています。


職業能力開発大学校の入試方式

職業能力開発大学校の場合、高校から進学できる専門過程の入試は、推薦入試と一般入試の2つがあります。推薦入試であっても、数学など入学後に必要な科目の筆記試験と、面接、調査書で選考されるケースが多いようです。一般入試の場合は、数学と英語など進学後に必要性の高い科目の学科試験が実施されます。


私立の大学校の入試方式

私立の大学校は、AO入試、推薦入試、一般入試など多種多様な入試形式を導入しているところが多く、受験時期もI期だけでなくⅡ期、Ⅲ期…と長く設定されている傾向が見られます。面接と書類選考はどの入試方式でも共通して行われることが多く、さらに一般入試では基礎学力を測るために国語などの学科試験があることが多いようです。


●定員一杯になると受け入れを締め切る専門学校


専門学校では、AO入試、推薦入試、指定校入試、一般入試など、受験方式に様々な選択肢があります。カリキュラムが将来の仕事と密接に結びついているため、試験で適性を判断し、小論文や面接で人柄や意欲を見る学校も多く見られます。入学後に学校を続けられないと判断されると、不合格になるケースもあるので要注意です。資格試験に合格することが目標となっている専門学校では、基礎学力を測る小論文や国語、数学、英語などの学科試験を行うところも多いようです。


専門学校の入試は入学前年度の6月頃から始まり、翌年の3月まで続いている学校も多いため、卒業近くなってから受験しても大丈夫なのでは…と思いがちですが、定員が一杯になった時点で以降の入試日程を締め切ってしまうこともあるので注意してください。終了後には、たとえ学力面や適性面で合格基準を見たしていても受験できなくなることから、特に第一志望に専門学校を考えているなら時期を遅らせずに受験しましょう。


●早めの資料請求やオープンキャンパス参加でしっかり情報収集を


大学校や専門学校は、学校によって入試方式が大きく異なり、入試時期もまちまちなので、早めに情報収集しておくことが必須です。オープンキャンパスに参加して、入試についての疑問点も解消し、いつ、どのような方式の試験を受験するか、早めに計画を立てましょう。また、受験要件としてオープンキャンパスへの参加が必須な学校や、オープンキャンパスへの参加で面接が免除になる学校もあります。気付いたときには終わっていた…とならないように、気になる専門学校については早めに情報収集をすることをおすすめします。